高1学芸行事

2023年10月05日(木)
  • #学び

高校1年生対象の学芸行事が実施されました。

日大二高の学芸行事は、以下の目的で行われています。

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・劇場に足を運んで舞台を鑑賞することを通じて、公共性・規律性を涵養する
・文化芸術に触れることを通じて、幅広い教養を養い、豊かな感性や共感性を涵養する
・芸術によって心を動かされる体験を通じて、自己自身を肯定し、前向きに生きる意識を醸成する

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 今年度は、立川にある「たましんRISURUホール」大ホールにて、劇団トマト座による演劇公演を鑑賞しました。
演目は、「ひめゆり~美ら海からの伝言」。

舞台は沖縄。
ちょうど今も高校2年生は修学旅行で沖縄に行っています。
沖縄の歴史は、私たちに大切な気づきを促すように思われます。
平和の大切さ。生命の尊厳。史実に基いたモチーフと、平和を希求する強いメッセージが生徒たちをひきつけていました。
この行事は、生徒自身にとっての気づきや学びのきっかけになったようです。

          

 《生徒の感想》

「当たり前の大切さ」
 今回の観劇で「お国のために死ねるのは誇りに思うべきこと」という言葉の残酷さを改めて実感させられた。
自ら生きたいと思うことや、大切な人の生を願うこと。そんな、人として当たり前の事が許されない時代が、
私たちの今暮らしている日本にもあった。歴史の教科書や戦争の体験記などで知ってはいても、改めて実感すると、
やるせない思いでいっぱいになる。
戦争によって、そういった当たり前が奪われない世界を作らなければならないと強く思った。

「命の価値」
 私は、今回の学芸行事を通し、現代と戦争をしていた時代での、命の価値観の違いを深く感じた。
戦争をしていた時代は、日本の勝利が絶対とされていて、命を落とす人々が大変多かった。
隣で人が死ぬことはよくあることということが、私には受け入れ難い。
戦争は、命は尊いということさえもわからなくさせてしまう、恐ろしいものであることが、劇をみて、身をもって感じられた。
やはり、戦争は、二度と起こしてはならない。

 
《ストーリー》

現代の沖縄県那覇市、とある国際高校では生徒達が沖縄民謡の練習に余念がない。近づいた戦没者慰霊の日の為だ。だが生徒達には慰霊のイベントは旧い世代からの慣習としか感じられない。

そんなある日、一人の転校生がやって来る。祖父がアメリカ人、祖母が日本人、いわゆるクオーターである。馴れ馴れしいジョージと主人公百合とは初対面からソリが合わない。ささいな口論から戸外に駆け出した2人を、季節外れの台風と落雷が襲う。その瞬間2人は、時のはざまを過去へと飛ばされてしまった。2人の眼前に広がる光景…! そこは1945年、太平洋戦争末期の沖縄だった。それも日米両軍が激突する沖縄戦の真っ只中だったのだ。

そこでは非戦闘員であるはずの「ひめゆり学園」の少女達が学徒隊として日本軍に動員され、百合はその一員として、ジョージは米軍の兵士として敵味方に別れ、それぞれ苛酷な戦場での生活を余儀なくされていく。

現代の若者2人は戦場で何を見、何を体験していくのだろうか。

2人の目を通して語られる戦争の実相、鉄血勤皇隊の学徒との淡い交情、凄惨な戦場にあっても未来への希望を託す島民の想い。友情と死を乗り越えて百合・ジョージの2人は無事現代へと帰還を果たせるのだろうか…!

 劇団トマト座 ひめゆり~美ら海からの伝言~

          

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