
【硬式野球部】主将メッセージ「覚悟」
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覚悟
もうすぐ3年生にとって最後の夏の大会が始まろうとしている。昨年の秋の大会、チームは初戦で敗退した。キャプテンとして迎えた最初の公式戦で、何もできずに終わったことが悔しくてたまらなかった。自分の力不足、チームを引っ張れなかった責任そのすべてが重くのしかかり、「このままじゃ終われない」と強く思った。
あの敗戦から、春に向けての厳しい冬の練習が始まった。チームの雰囲気も変わり始め、全員が次の大会に向けて意識を高めていく中で、自分自身もキャプテンとしてもっと強くなろうと覚悟を決めた。ところが、冬の練習の最中に腰を痛めてしまった。最初は軽い張りだと思っていたが、徐々に悪化し、思うように動けなくなってしまった。
グラウンドに立てない日々は想像以上に苦しかった。動けない自分に苛立ち、周りが成長していく中で取り残されていくような不安に襲われた。キャプテンとして何もできない自分が、ただ悔しかった。けれど、そんな中でも仲間は変わらず声をかけてくれた。「戻ってくるの待ってるぞ」「焦るなよ」。その言葉に何度も救われた。
冬の期間リハビリを重ね、ようやく動けるようになったとき、チームは確かに一回りも二回りも大きくなっていた。負けを経験し、厳しい冬を乗り越えた仲間たちは、たくましく、頼もしかった。そして、自分自身も、けがを通して見えたことがあった。プレーだけがキャプテンじゃない。声を出し、誰かの支えになることも、チームをまとめる大切な役割だと学んだ。
そして迎えた春の大会。チームは二回戦で敗れた。初戦は勝ったものの、自分たちの野球を出し切れず、またしても悔しさが残る結果となった。秋の初戦敗退に続く春の二回戦敗退。結果だけを見れば前進かもしれないけれど、自分たちの目指していた場所には程遠く、満足できるものではなかった。
次はいよいよ最後の大会。秋の悔しさ、春の悔しさ、冬の苦しみ、それらすべてを力に変えて、もう一度グラウンドに立つ。数々の悔しさや苦労があったからこそ、「勝ちたい」という気持ちだけは、どこのチームにも負けたくない。
勝利に必要なのは、技術だけじゃない。苦しいときにどれだけ支え合えるか。どれだけ自分を、仲間を信じ抜けるか。自分たちには、その覚悟があると信じている。最後の夏、もう後悔はしないよう、自分たちの野球を出し切りたいと思うのでどうぞ応援よろしくお願いします。
主将 瀧澤和也