本校では高校1年から3年までの3年間、全員が「数学」を学びます。それは3つの必要性によるものです。
①本校は日本大学の付属校であり、基礎学力到達度テストで数学が必要となる。
②情報化が進展する社会において、出身学部に関わらず、多くの社会人にデータの意味や扱い方を理解する力が必要となる。
③社会の風潮に流されず自分で確固とした考えを持つためにも、筋道を立てて考え、表現する能力をしっかりと養っていくことが必要となる。
学問としての技術だけでなく、生きる考え方の根底に必要な数学力を身につけてほしいと思います。
高校1年生では、数学Iと数学Aを学びます。今後の学習・知識の基礎となる大事な部分であり、数学Aは3領域すべてを学んでもらいます(標準は2領域)。
高校2年生では、人文社会・理工・医療という3つのコースの大きな選択があり、理工・医療コースには演習の時間もあります。
高校3年生では、さらに細かな授業選択があります。理工・医療コースでは、より深く数学の内容を学んでいきます。人文社会コースでも数学を学習することが特徴です。
なお、人文社会コースでは、高校2年生の段階で数学Cの内容(ベクトル)も学びます。
多様な進路選択を可能にするべく、他大学受験も念頭に、高校3年生では希望する進学先によって何通りかの選択授業を用意しています。
人文社会コースでは、受験科目に数学を考えているか、基礎学力到達度テストへの対策が必要なのか等で演習内容を分けます。理工・医療コースでは、数学Ⅲを受験科目として含めるか否かで演習内容を分けています。これにより、各自で進路希望に沿った授業選択ができるようになっています。
他にも夏休みの講習など、多数の学習支援を行います。これらを活用するためにも、自分が何を目指し何が必要なのか調べることが大事になります。
昨今の教育改革の中で、教育の中身や方法を変えていこうという波が次々と押し寄せ、生徒の皆さんの学び方も大きく変わっていきます。ICT機器の利用等をはじめ、学習環境の変化も激しいですが、生徒の皆さんとともにより良い学習環境を作っていきたいと思います。
その一方で、どのような環境の変化があっても、決して揺らぐことのない確かな学力を身につけていきましょう。数学で学ぶ論理的な思考力はその土台となるものです。様々な変化の中で効率性だけを求めて最小限に動くのではなく、数学の色々な学習内容を試行錯誤しながら学び、思考力や発想力・表現力を磨いていきましょう。