
現在インターネット上には、様々な教育・実験動画が公開されており、もはや実験を行うことなくその様子や結果を見ることができます。
しかし本校では実験を大切にしています。実際に手を動かし、器具を扱い、自身の五感を使って実際の現象をとらえることの楽しさや難しさを体験することが大切だと考えているからです。

中学では、理科は第1分野と第2分野の2つに分かれます。理科第1分野では物事の原理や現象の発見を中心とした物理および化学の分野を扱っています。そして理科第2分野では、様々な生き物や植物、地球や宇宙などを扱う生物および地学を扱っています。本校では1年生から3年生まで、それぞれの学年で1週間に第1分野が2時間、第2分野が2時間の計4時間の理科の授業が設定されています。

本校にはそれぞれ物理、化学、生物、地学が専門の教員がおり、理科第1分野と理科第2分野を、それぞれ異なる教員で担当しています。また、理科校舎という実験室だけでできている校舎があります。物理・化学・生物のそれぞれの実験室が2教室ずつ、地学の実験室が1教室の計7教室が配置されています。先述の通り、実験を大切にしていますので、進度は焦ることなく、先取りを行うこともなく、両分野で実験を取り入れながら、しっかりと内容が定着するよう授業に取り組んでいます。

1年生では夏休みの期間中に宿泊行事として林間学校を実施しています。自然体験のプログラムも含まれているため、自然を身近に感じる機会があります。そこで、主体性や表現力の成長を期待して、第2分野・生物の範囲である植物についての調べもの学習を行っています。また、2年生では、思考力や知識の深まりを期待して第1分野・化学の範囲である元素についての調べもの学習を行っています。

3年生は中学生の総まとめとして、自身でテーマを決めての自由研究を行っています。1、2年からの学びを活用して夏休みに自由に研究を行ってもらいます。研究レポートを見るとどの分野に偏ることもなく自分の好きな分野の研究を行っており、生徒1人1人の個性を感じると共に、判断力や多様性の成長を感じることができるとても貴重なレポートです。また、文化祭の際には、その年の1年生から3年生まで調べもの学習を集結させて、来校者の皆様や本校生徒に学習の成果を発表しています。是非ご覧になって頂ければと思います。